ANA-SFC修行の目的・効率的ルート・費用の考察まとめ
どうもこんばんは。ループの螺旋階段です。ANAの修行に関して、効率的なルートの考察を行います。以前、JALでも同様の記事を書きましたが、そもそもANAの方が断然、搭乗歴が長いのでANAのことを書く方が得意なんです。
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目次
ANAのステータス実績
2009年:プラチナ会員
2010年:プラチナ会員
2012年:プラチナ会員
2013年:ダイヤモンド会員
2014年:ダイヤモンド会員
こうしてみると手前味噌ながら、我ながらそこそこ輝かしい経歴なんじゃないかと思ったりします。特に2009年は学生という身分であったことを考慮すると、大したもんだと自我自賛したくなります。
そもそも修行とは・・・
各航空会社は固定客を囲うために、搭乗回数が多い利用者に対して”上級ステータス”を与えて、ステータス毎に特別なサービスを提供しています。
この特別なサービスを受ける目的でステータスを上げるために飛行機に乗る行為を俗に”修行”と呼んでいます。飛行機搭乗が”手段”ではなく”目的“なんです。修行をしている人のことを修行僧なんて言ったりもします。
ANAにおけるステータスについて
ANAステータスの仕組み
ANAではANAマイレージ会員に対して”プレミアムポイント”を付与しています。このポイントは1月〜12月の1年間で累積され、獲得ポイントに応じてステータスか確定します。
重要な点としては、ここでいう”プレミアムポイント”というのは”マイル”とは別物だということです。全く別のロジックで計算されますし、マイルと違って貯まったプレミアムポイントを特典航空券などに交換することもできません。あくまでも、プレミアムポイントはステータスを判断するためのポイントなのです。
各ステータスのメリット
ANAがわざわざここまでしてステータスを分けてるということは、当然ステータスごとでそれぞれ良いことがある、ということです。
全てのステータスを経験した私の個人的な経験からしても、各ステータスには下のステータスでは味わえないサービスが受けられるということは間違いないと断言できます。
各ステータスにおけるメリットの詳細については過去記事でたっぷりと紹介しているので、こちらを参考に指定だければと思います。
ANA ダイヤモンド会員のメリットのまとめ
どうもこんばんは。ループの螺旋階段です。ANAの上級会員のメリットを紹介する企画の第4弾はANAステータスの最高峰、ダイヤモンド会員で...
ANA プラチナ会員のメリットのまとめ
どうもこんばんは。ループの螺旋階段です。前回から開始したANAの上級ステータスのメリット解説の第2弾です。第2弾は多くの人が目指す...
ANA ブロンズ会員のメリットのまとめ
どうもこんばんは。ループの螺旋階段です。既にJALの上級ステータスそれぞれのメリットには詳しく解説してきましたが、団長さんは2015年...
修行をする意味
ここまでの内容で、”修行”をする意味が何となくわかっていただけたかと思います。一言で言うと、ANAから特別扱いのサービスを受けるために、ポイントを貯めるのです。
ただ、一点腑に落ちない部分があると思います。それは、ステータスは1年強(正確にはステータスを獲得した年の一部とその翌年)しか維持できないことです。
確かにブロンズ会員、プラチナ会員、ダイヤモンド会員になることで良いことはあることはわかったけど、そのために毎年修行をするほどの価値があるのか、という話です。
この質問への解は”スーパーフライヤーズカード(SFC)”にあります。SFCを持つSFC会員になれば、飛行機の搭乗実績に関わらず、毎年上級会員であるプラチナ会員とほぼ同等のサービスを受けることができるのです。
ここで気になるのが、SFCを持つための条件です。条件はプラチナ会員になることです。プラチナ会員になれば、このSFCを持つことができ、それ以降は1度も飛行機に乗らずとも、年会費(最低11,070円)を払う限り維持しつづけることが可能です。
これが、一生に1度修行をしてSFC会員を目指す修行僧が後を絶たない理由です。
SFC修行最適ルート考察
プレミアムポイントの仕組み
まずは修行にあたってのルールを知っておきましょう。これまでに散々”プレミアムポイント”を書いてきていますが、どういう計算式でプレミアムポイントが貯まるかを理解しておきましょう。計算式は以下です。
【計算式】
【内訳】
【計算式】
【内訳】
・フライトマイル
“区間基本マイレージ”というのはいかに遠く飛んだか、”予約クラス・運賃種別ごとの積算率”はいかに高い航空券を買ったかにほぼ等しいと思っていただければよいです。
ちなみに羽田発の主な便の区間基本マイレージは・・・
ちなみに羽田発の主な便の区間基本マイレージは・・・
ー羽田-大阪:280マイル
ー羽田-札幌:510マイル
ー羽田-福岡:567マイル
ー羽田-沖縄:984マイル
ー羽田-石垣:1,224マイル
となっています。最長区間は石垣島の路線です。
・路線倍率
これは利用する路線を3種類に分けてそれぞれ換算率が設定されています。
ー国内線:2倍
ーANA便の日本発着 アジア路線:1.5倍
ー上記以外:1倍
国際線が必然的に長距離路線になることを考慮したためか、国内線が優遇された設定となっています。
・搭乗ポイント
利用運賃ごとに付与ポイントが異なります。
ー国内線
-旅割系、スカイメイト、シニア空割、包括旅行系:0ポイント
-乗継割引系:200ポイント
-上記以外:400ポイント
ー国際線
-エコノミークラス(U/H/Q/V/W/S/T/L/K/G):0ポイント
-上記以外:400ポイント
プレミアムポイント計算例
結構細かい条件をベースにしているので計算が複雑になります。このため、ANAではポイントシミュレーターを用意してくれています。
一例として、私がダイヤモンドクラスに到達した2013年に最も利用した羽田-神戸便で計算してみます。
【条件】
路線:羽田-神戸
区間マイル:280マイル
利用運賃:ビジネスきっぷ
路線倍率:100%
予約クラス・運賃ごとの積算率:2倍
搭乗ポイント:400
【獲得プレミアムポイント】
960ポイント
修行の効率的ルート
”効率”の考え方
何を持って”効率的”とするかは人によって異なります。”費用”や”搭乗回数”、”搭乗時間”など様々な切り口があるかと思いますが、今回は費用をベースにして効率性を追求したルートを考察します。
効率性の比較の指標には”プレミアムポイントを1ポイント獲得するのに要するコスト”を使います。これが最も小さくなる路線が効率的なルートと呼ぶことができます。
今回の考察にあたり、時期によって運賃が異なる券種と一定の券種がある点については留意を頂きたいと思います。また、できるだけコストが安くなる用ということで閑散期、平日の搭乗は難しいということで土日を前提として運賃を調査しております。また、株主優待の運賃については、株主優待券分として5500円のコストを追加しています。5500円の根拠は記事を書いている時点での金券ショップでの取り扱いの値段です。
今回の考察にあたり、時期によって運賃が異なる券種と一定の券種がある点については留意を頂きたいと思います。また、できるだけコストが安くなる用ということで閑散期、平日の搭乗は難しいということで土日を前提として運賃を調査しております。また、株主優待の運賃については、株主優待券分として5500円のコストを追加しています。5500円の根拠は記事を書いている時点での金券ショップでの取り扱いの値段です。
効率的な修行ルート(国内線・羽田発)
最も多くの人が拠点となるであろう羽田空港発の便をベースに1ポイント当たりのコストを算出します。基本的に、長距離路線ほど効率がよくなる傾向にありますので、今回記事の対象とするのは長距離便である・・・
1)羽田-那覇便
2)羽田-石垣島便
3)羽田-新千歳便
とします。それでは、各路線ごとに1プレミアムポイントごとの発生コストを分析してみましょう。
1)羽田-那覇便
2)羽田-石垣島便
3)羽田-新千歳便
とします。それでは、各路線ごとに1プレミアムポイントごとの発生コストを分析してみましょう。
1)羽田-那覇便
薄い赤色が1ポイント当たりのコストが15円以下、濃い赤色に白文字が10円以下の運賃となります。こうしてみると、プレミアムクラスを使うと、いずれも15円/ポイントを下回ることがよく分かります。
その中でも10円を切る圧倒的なコスパを発揮するの”旅割55“です。プレミアムポイントの有無に関わらず両方とも9.1円/ポイントという効率の良さです。旅割55を使った上での当日アップグレード有無は残りで必要となるプレミアムポイントに応じての判断となります。
しかし、旅割55にも2つの欠点があります。1つ目は自由度の低さ、2つ目は競争率の高さです。
前者は少なくとも55日前には予定を確定する必要があることに起因します。また、旅割系はキャンセル料が特割などに比べて群を抜いて高く、予約後に便変更をできないことも自由度の低さに拍車をかけてきます。後者は那覇便という人気路線で格安の旅割を確保する難しさです。上級会員は旅割の先行発売がなされているため、一般会員が購入できる頃には発売枠が終了している可能性もあります。
以上が、旅割55が使いづらくなる理由です。しかし、当日のアップグレード無しに10円を切ることができるコスパは魅力です。
前者は少なくとも55日前には予定を確定する必要があることに起因します。また、旅割系はキャンセル料が特割などに比べて群を抜いて高く、予約後に便変更をできないことも自由度の低さに拍車をかけてきます。後者は那覇便という人気路線で格安の旅割を確保する難しさです。上級会員は旅割の先行発売がなされているため、一般会員が購入できる頃には発売枠が終了している可能性もあります。
以上が、旅割55が使いづらくなる理由です。しかし、当日のアップグレード無しに10円を切ることができるコスパは魅力です。
自由度の高さという意味で注目したいのが”プレミアム株主優待”です。12.5円/ポイントと、コスパは悪くなりますが、当日アップグレードを行う必要が無い券種であることに加えて、便変更がいつでも可能かつキャンセル料も最安という実に自由度が高いことが魅力です。”株主優待”と”プレミアム株主優待”の価格差は7,000円ですが、株主優待から当時アップグレードをしようと思うと9,000円の価格差になります。つまり、”プレミアム株主優待”は事前にプレミアムクラスを安く確保できるというわけです。
2)羽田-石垣便
この路線は長距離路線ならではの効率の良さが魅力です。特に”プレミアム旅割28“はプレミアムクラスが確定な上に9.4円/ポイントのコスパを誇っています。ネックになるのは1日1便であることと、那覇便の旅割55のほうが0.3円/ポイントほど効率が良いことです。ただ、プレミアムクラスが事前に確定できる券種では最もコスパが良いことは魅力です。長距離路線ほど、プレミアムクラスでの快適性は嬉しいサービスですからね。
3)羽田-新千歳便
この路線は私が毎年利用する便であることに加えて、比較的長距離かつ便数が多い路線ということで候補に入れました。が、ダメですね。1番コスパが良い券種でも15円/ポイントを切っていません。この路線と比較すると、最長距離群である那覇や石垣路線の効率の良さが際立ちます。
羽田発便まとめ
以上の通り、羽田発で狙うべきは下記の3路線となります。
1)羽田-那覇 旅割55:9.1円/ポイント
(当日アップグレード有無はどっちでも可)
2)羽田-石垣 プレミアム旅割28:9.4円/ポイント
3)羽田-プレミアム株主優待:12.5円/ポイント
1)か2)を中心にスケジュールを組んでいきたいところです。予定を直前まで確定できない場合は、効率は若干悪くなりますが、自由度の高い3)が選択肢となっていきます。
この数字をベースにSFC会員になるため、すなわちANAプレミアム会員になるために必要なポイントをためるのに要する費用は・・・
1)492,580円(21回搭乗、11往復)
2)455,260円(34回搭乗、17往復)
3)642,420円(18回搭乗、9往復)
となります。こう見ると結構なコスト差が出てきますね。やはり、可能な限りスケジュール調整を早めに行い旅割をベースにした修行を行うのが賢明かもしれません。
この試算はあくまでも、全てを同じ路線で行う前提なので、他のルートを使う機会があればその分、臨機応変なスケジュールの組むことでコストを更に下げることは可能です。
効率的な修行ルート(国内線・羽田発以外)
これまでの試算は羽田発着路線で見てきましたが、関西方面の方は関空-沖縄の路線がかなりオススメです。
羽田発のどの路線よりも効率の良い、8.3円/ポイントの効率の良さです。これの路線のみでSFC会員になれるポイントをためるのに要する費用は446,400円(23回搭乗、12往復)です。
効率的な修行ルート(国際線)
これは、かの有名なOKA-SINのルートが王道であり最も効率的です。2015年4月をもってOKA-SINルートで重要な役割を果たしていた“海外乗継割引スペシャル”が廃止となりましたが、それでもまだ優位性があります。
OKA-SINルートとは
その名のとおり、沖縄-シンガポール路線を使うルートです。ただし、沖縄からシンガポールへの直行便はありません。このため、東京(羽田or成田)を経由する必要が出てきます。この際の沖縄-東京の路線を通常よりも格安で取れるというのが、このルートがお得になるミソです。
OKA-SINルートの効率性
沖縄を絡めることでどれくらい効率的になるかを示すために、まずは東京-シンガポール路線での効率性を確認してみましょう。
このように、沖縄を絡めない通常の成田-シンガポール路線では1ポイント当たりに必要な費用は10円を切りません。次に沖縄を絡めたケースを考えて見ましょう。
沖縄発のルートなので、沖縄-シンガポール間の航空券の他に羽田-沖縄の航空券が別途必要になることの注意が必要です。この区間は先ほどの考察で優位性が見えた旅割55を使う前提です。
いかがでしょうか。全体で見た際に、7.7円/ポイントにまでコストが下がっています。これは、国内線では出せないコスパの高さです。この理由は青枠で囲った区間2と5の沖縄-成田間の効率の良さです。なんと、2.7円/ポイントという価格破壊が起きています。
ルール変更により、効率性が落ちたとはいえ、まだまだOKA-SINルートは使い勝手の良いルートと言えます。
このように、沖縄を絡めない通常の成田-シンガポール路線では1ポイント当たりに必要な費用は10円を切りません。次に沖縄を絡めたケースを考えて見ましょう。
沖縄発のルートなので、沖縄-シンガポール間の航空券の他に羽田-沖縄の航空券が別途必要になることの注意が必要です。この区間は先ほどの考察で優位性が見えた旅割55を使う前提です。
いかがでしょうか。全体で見た際に、7.7円/ポイントにまでコストが下がっています。これは、国内線では出せないコスパの高さです。この理由は青枠で囲った区間2と5の沖縄-成田間の効率の良さです。なんと、2.7円/ポイントという価格破壊が起きています。
ルール変更により、効率性が落ちたとはいえ、まだまだOKA-SINルートは使い勝手の良いルートと言えます。
国際線ルートの費用
OKA-SINルートを使って50,000ポイントをためるには、4往復した後で更に2,576ポイントをためる必要があります。この残り必要なポイントをためるには、国内線の羽田-沖縄路線の普通席の旅割55が最も効率的で1往復で十分です。これらの総コストは・・・
392,740円
となります。ギリギリですが、40万円を切ることができ、国内線ルートと比べてコスパが高く、効率的であることがわかります。
修行ルートのまとめ
国内線と国際線についてそれぞれで効率的なルートを紹介してまいりました。国内線では関西発では関空-沖縄路線、関東発では羽田-沖縄路線、国際線では沖縄-シンガポール路線が最もコストメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
大雑把に言うとSFC獲得までの最安値は国際線を絡めて40万円弱、国内線だけだと50万円弱と言うことができます。
私自身の実経験として、2013年にダイヤモンドまで若干のポイントが足りなかった際は羽田-沖縄のプレミアム株主優待を利用しました。あの時代は株主優待券が4,000円程度で売られていたので、さらにコスパが良くなっていたことも追い風でした。
また、SFCを獲得した2009年のときは、ひたすら羽田-新千歳路線の株主優待券で普通席を確保した上での当日アップグレードを利用していました。その時代は、プレミアムクラスができたての頃で、促進キャンペーンとして、アップグレードが5,000円で可能な時代でした。今と比較すると半額程度なので、おいしい時代でしたね。
私自身の実経験として、2013年にダイヤモンドまで若干のポイントが足りなかった際は羽田-沖縄のプレミアム株主優待を利用しました。あの時代は株主優待券が4,000円程度で売られていたので、さらにコスパが良くなっていたことも追い風でした。
また、SFCを獲得した2009年のときは、ひたすら羽田-新千歳路線の株主優待券で普通席を確保した上での当日アップグレードを利用していました。その時代は、プレミアムクラスができたての頃で、促進キャンペーンとして、アップグレードが5,000円で可能な時代でした。今と比較すると半額程度なので、おいしい時代でしたね。
修行の前の準備
修行に際しては1つだけ準備をしておくことをオススメします。それは、ANAのクレジットカードを作ることです。相当な回数を飛行機に乗ることを考えると、ANAカードを持つことによるボーナスマイルが見逃せないレベルで蓄積されるためです。
また、事前にカードを作っておくことで、SFCを作る際も審査がスムーズに進ませることができます。いざ、SFCを作る段階になって、クレジットカード会社の審査が通らない、じゃ笑えませんからね。
ANA-SFC修行のまとめ
いかがでしたでしょうか。ANAでSFCを持つ意味から、どうすれば最安値でそのSFCをゲットすることができるかをお分かりいただけたかと思います。ただ、ここで紹介したルートはあくまでも机上の計算での最適ルートです。
今回の基本知識を前提にして、あとは修行をする皆さんが自分が行きたい場所を絡めたルートを使いながら、自分にとって楽しく修行できるルートを考えることが一番重要です。
この記事がそのルート検討の一助になればこれ幸いです。色々複雑な記事となりましたので、疑問等あれば、コメントにでも残していただければと思います。
この記事がそのルート検討の一助になればこれ幸いです。色々複雑な記事となりましたので、疑問等あれば、コメントにでも残していただければと思います。
参考記事
ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)会員メリットまとめ
どうもこんばんは。ループの螺旋階段です。ANAの上級会員のメリットを紹介する記事の第3弾です。第3弾は皆が目指すスーパーフライヤーズ...
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